今回は古くからヨーロッパの文化の中心地となっているオーストリアの日光浴・日焼け事情を探ってみた。最東部に位置するブルゲンラント州、夏は日の光で燦々とする天気に恵まれる。こちらに在住する日本人の田中幸子さんに、オーストリア人と日差しの関係を尋ねてみた。オーストリアでも日光を浴びて、健康的に見えるブロンズ肌になることが人気のようだ。
太陽の下、プールサイドでパーティー
夏に空気が乾燥しがちのブルゲンラント州では、各家庭にプールが備え付けられているのが珍しくない。プールサイドでのパーティーは夏の恒例行事。「あまり日焼けはしたくないな」と思う田中さんにとって、この太陽の下で行われる夏のイベントは楽しいが、ちょっと困りもの。しかし、「どうして日焼けをしたくないの?」と、オーストリアの友人たちに首をかしげられることもあり、気を遣って一緒に日光浴をすることもあるそうだ。プールの持ち主のオーストリア人は、冬になると自宅のプールが凍ってしまうために、日光と暖かさを求めてタイへと旅立つそうだ。
夏の湖畔でリゾート気分
田中さんの自宅から車で5分のところにある湖畔は夏になると多くの家族連れで賑わう。「海水浴場」ならず、「湖畔遊び場」になるという。サーフスクールやボートクラブもあり、ウォーター・スポーツを楽しむ人で賑わう湖畔。ヨットハーバーの子どもたち砂場もあり、泳げるし、ごきげんである。子どもから大人まで、燦々とそそぐ日の光を浴びて笑顔になる人たちで溢れている。
ヨットで湖へ夏はヨットで湖にくりだすこともあるという。ドリンクを大量に用意してヨットで楽しむつかの間のひととき。ただ、日本人ならではの悩みが「ヨット上では日の光を遮るものがない」ということ。「ヨットでは日焼け止め必須です」という田中さん、反対にオーストリアの女性たちは小麦色。プールサイドでパーティーをする際は、「直射日光は苦手よ」という彼女のために友人たちが日除けを用意してくれることもあるそうだ。「同じ村の美人妻たちは、みんなこんがりキレイに日焼けしています」と笑う田中さん。夏、オーストリアの湖畔やプールサイドには、積極的に太陽の光を浴びて楽しむ人々が大勢いるようだ。
【ライター/鐙 麻樹】